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スッカアーサナ(安楽座)をするか・しないか問題

ヨガ
2021.01.24
お仕事のことを中心に日々のつれづれを綴っています。 詳しいプロフィール

みなさんの苦手なポーズって何ですか?
私の知る限り、かなり多くの人が「スッカアーサナ(安楽座)」が苦手と答えます。

特に年齢を重ねるにつれ膝に痛みを抱えている人はスッカアーサナやその軽減ポーズである胡座さえしたくないという理由で、次第にヨガクラスから足が遠のいてしまった、という人も少なくありません。

ここでは「スッカアーサナをするかしないか問題」について触れていきます。

スッカアーサナではじまりスッカアーサナで終わる

スッカアーサナは一見ただ座るだけのポーズなので、簡単に見えますが、股関節の柔軟性や足首の柔軟性、そしてある程度の筋力が求められるため、上級ポーズの一つです。

つまり上級ポーズなので「最初から上手にできる人はいない」と思って良いでしょう。

アシュタンガヨガの練習を除き、ほとんどのクラスはおそらくこのスッカアーサナか、その軽減である胡座からスタートすると思いますが、この時間がわずか5〜10分程度であっても、スッカアーサナが苦手な人にとっては苦痛のスタートとなり、クラスの一番最後もスッカアーサナでクローズすることが多いので、せっかく楽しんだのに最後に苦手なポーズで嫌な気持ちになってしまう、という人も多いようです。

ではなぜ多くのクラスはスッカアーサナからはじまりスッカアーサナから終わるのか。これは「ヨガが安定して長く静かに座れる肉体を手に入れることを目的としているから」です。

どんな状況の時も、背筋を伸ばして静かに落ち着いて座れる自分。

そんな自分でいられるということは「強さ」に繋がります。

ヨガのゴールはそもそも複雑なアーサナを行うことをではなく、できるだけ長く静かに落ち着いて座ることにあるので、クラスの最初のスッカーサナでは、ポーズの練習をせずにどれだけ目標(ただ静かに座る)に近い自分でいるか現状を内観(アパジャバ)するためにあり、最後のスッカアーサナは、ポーズの練習を通してどれだけ目標に近づいたかをやはり内観するためにあるのです。

スッカアーサナをしてはいけない人

クラスの最初と最後に必ず取り入れてほしいスッカアーサナですが、スッカアーサナの練習を避けるべき人はやはり

・膝の故障や怪我、治療をしている人
・座ることが禁じられている人(なるべく横になるように推奨されている人)

こういった状況にある方は当然スッカアーサナを無理に練習するべきではありません。炎症が治ったり治療が終了するまでは、スッカアーサナだけでなくヨガの練習もおやすみしていいのです。

スッカアーサナをするべき人

一方、股関節が硬い、このポーズをするときだけ膝に違和感がある、足首に負担がかかる、という程度の人であれば、対処法を取りながら、少しずつでも練習した方がいいのではないかと私は考えています(インストラクターによって意見が異なると思います)。

スッカアーサナが苦手な人の対処法

膝が痛い人がスッカアーサナを行う際によく推奨される対処法は

・椅子に座って行う
・座布に座って行う
・膝の下に痛くないようにブロックを差し込む

などになります。

「私だけ色んな道具を使って恥ずかしい」とか、「一人椅子に座って恥ずかしい」と思われるかもしれませんが、むしろそうやって自分に合ったヨガを見つけることが大切ですので、勇気を出してみてほしいと思います。それに対して拒絶するインストラクターはいないはずです。

スッカアーサナを習得した人としない人の違い

ではなぜスッカアーサナを練習した方がいいのか。
これは得られるメリットがあまりに多いからです。

スッカアーサナを練習することで

・姿勢を維持するためのインナーマッスルが強化される
・内臓が強化される
・股関節周りや足首が柔軟になる
・骨盤の歪みや傾き、背骨の歪みの改善につながる
・心が安定する
・どんな時でも自分に落ち着きを見つけられる
・瞑想状態に入りやすくなる

といった効果が得られ、これを繰り返すほどに揺らぎない自信や安定感、幸福感まで手に入れることができます。派手なポーズをしたり、汗が滴るほどの運動をしなくても、スッカアーサナで5〜15分(長い分には好きなだけ)深い呼吸をするだけでさまざまな効果が得られるのです。

結論!スッカアーサナは楽じゃない

実は、膝が痛い人や、スッカアーサナが苦手でプライベートレッスンを行っている生徒さんにはリクエストに応じてスッカアーサナを飛ばして他のアーサナや呼吸法を指導することも私自身は行っています。

でも、スッカアーサナを嫌々ながらも練習している人と、苦手だから・嫌いだからと避けてきた人で比べると、後者の人は長くヨガをしていてもやっぱりどこか「他力本願」なところがあったり、ヨガの本来の目的である「心の平穏」がちょっとした外部の出来事で揺らいでしまったりする人が多いような印象があります。

苦手と言いながらも忍耐強くスッカアーサナの練習を続けている人は、やはり5年、10年と継続するにつれ、たとえ上達していないと本人が思っていても、ものすごく落ち着いていたり、心が安定したり、幸福感が得られているのです。

これが本当にスッカアーサナの効果なのかは私にもわかりませんが、本当に不思議だと思っています。

スッカアーサナを練習するかしないかは自分で選ぶことができます。
ぜひご自分で決めて無理のない範囲で練習したい人は続けてみてくださいね。

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